
一度、想像してみてください。
余命の宣告を受けたとき・・・自宅で過ごしたいですか?
それとも専門家のいるホスピス病棟で静かにときを過ごしたいですか?
アンケートをとってみると、やはり家族が看てくれるなら自宅で過ごしたいと答える方が圧倒的に多いのは事実です。しかし、家族も不安、本人も不安です。もちろん看てくれる方がいない場合は選択肢はありませんが・・・ 家族に迷惑がかかるので本当のことが言えないので、受け入れてくれる病院、ホスピスを探すということもあると思います。
私も以前は、ホスピスにはあまり良い印象はなかったです。それは、今のホスピスの現状を全く知らなかったからです。
「がん患者グループゆずりは」の活動に加わるようになって、緩和ケアについてのセミナーや講演会に出るようになって、緩和ケアの専門医、緩和ケアの専門看護師の存在を知りました。
どの先生方も看護師さんも、その人に寄り添いとってもお優しい方ばかりでした。患者さんとの心のふれあいがあります。
「いわもと診療所 こうべ往診クリニック」の岩本先生は、拠点病院を出て、若き医師二人で、在宅医療を行っています。自宅で看病している家族を支えています。自宅で最期を迎えたい方の本当に救世主のような方です。先生は、「患者さんのケアがご家族のケアになり、ご家族のケアが患者さんのケアになる」と。「患者さんが、最後に家族に穏やかな気持ちで「ありがとう?」と言えるお手伝いがしたい」とも語っていました。
先週の土曜日の「がん患者グループゆずりは」の講演者は、その在宅医療をしている先生方の指導者であり、神戸に2番目に出来たホスピス(六甲病院緩和ケア病棟)で働いている安保博文先生でした。若き医師達が尊敬する医師です。
安保先生も、ご自宅で家族に看取られるのが最も理想的です。と言います。しかし、それが出来ない方は、場所は変わりますが、ホスピス(緩和ケア病棟)でも同じように穏やかに過ごすことが出来るという現在のホスピスのお話をしていただけました。ご自身の病院だけでなく、関西の他の病院の様子なども丁寧にお話していただきました。
ホスピスでの役割は、もちろん、身体の苦痛をとることは第一です。さらに、どうすれば普段と変わらなく生活できるかを患者さんとよく話し合うこと。自分の人生を振り返り、更には家族と共に振り返る時間も十分にもてるように配慮しているようでした。
患者さん、ご家族の話を聞いていると、それぞれの人生を知ることが出来て、その方の病気だけでなく全体を観ながら、その人を看ることができる。ホスピスは、そんな場所であると語っていました。
人間の心とのかかわりのある場所だなあ。と講演会を聞きながら私は思いました。安保先生の優しい人柄に心が温かくなりました。
講演会後の参加者との話し合いの場所では、「ホスピスはいやな印象があったけど、私もホスピスに最後は入りたいわ。」など、皆さんの印象がかなり変わったような気がしましたね。
そして、やはり人生の最後を考える時間を持つと、残りの時間、人生をどう生きるかに意識が向いているように思います。死ぬときを考えるとどう生きていくのかに自然となりますね(^0^) 今回はヨガスタジオの生徒さんも一緒に参加しましたが、帰り道、色々と話しながら、自分のことを理解してもらえるように心の繋がり、社会との繋がりの大切さについて深い話が出来ました。明日からも、人生の目的、自分の役割を果たしていきたいですね(^∇^)

★☆★ スタジオプラーナ神戸 ヨーガセラピー担当 齊藤 ★☆